これまでの歩み

1996年バリアフリー高齢者住宅研究会を発足。

構成メンバーは、

① 利用しようとする人

② 建築家

③ 医療関係者、ソーシャルワーカー

④ 福祉介護の経験者やヘルパー、ケアマネージャー

⑤ 地域の市民

⑥ 学識経験者

⑦ 大学の先生や経済界で活躍している人

⑧ システムなどの研究者

⑨ 理学療法士

⑩ 研究会に興味を持っている人達

 

 女性9名、男性7名で合計16名でした。そこに、オブザーバーとして弁護士や税理士、家政や給食をすすめるワーカーズ*コレクティブのメンバーも折々に参加しました。

(*ワーカーズ:市民が出資して共同労働の場をつくり、社会的・経済的な自立を目指していくグループ)

バラエティーに富み、にぎやかな研究会を3年間、毎月1回の割で積み重ねていきました。研究会が面白く進んだのは、テーマは同じでも人それぞれ切り口が違うから、議論百出で、現実をつきつけながら前進してきたことであった。

 この研究会のもう一つの要素は、海外の経験者が多く、イギリスを始めオーストラリア、ニュージーランド、スウェーデン、カナダ等11カ国で高齢者の先進的暮らしを、身をもって視察や体験をしていた、という土台がありました。

 

研究会が考えたキーワードは「自立と共生」

「自立と共生」を合言葉とし、その具体的内容は次の5項目としました。

① 自立と共生の高齢者住宅・・・ふれあうコミュニティ。

② 共同運営と分担・・・共同出資と運営は生活者参加型。

③ 地域とともに生きる・・・地域との垣根をとり、コミュニティの一員として暮らし生きてゆく。

④ 健康に暮らす・・・地域の保険・医療・福祉機関とネットワークしながら、社会資源を選択し、〝元気印〟に生涯をここで暮らそう。

⑤ 〝元気印〟の発信基地として・・・介護予防の生活を追求しつつ、このシステムについて、発信してゆく基地にしたい。

 

1998年 “自立と共生”「バリアフリー グループリビング暮らしの実験 COCO湘南」提案書完成

 研究会は、土地なし、金なしでしたが、土地・約300坪、建物・木造2階建て、10人の暮らしを目指し提案書をもって家主を探しました。

 

1999年4月 COCO湘南台完成

 その結果、提案書を信じて協力してくれた女性オーナーのおかげで夢を実現することができました。

研究会が考えた建物をオーナーが建て、土地建物一括借り上げでNPOと契約を結びました。建築費用のうち、約40%に当たる金額を、ここで生活するメンバーで用意した入居一時金(20年間入居保証金)を当てることになりました。2002年2月 「COCO湘南のパートⅠ・Ⅱ建設へ」計画提案書完成

 

2003年3月 神奈川県海老名市にCOCOありま完成

 

2006年4月 神奈川県藤沢市にCOCOたかくら完成

 2006年から日本自転車振興会(現公益財団法人JKA)がCOCO湘南台の暮らしを評価し、グループリビングに対し建設補助を行うことになりました。NPO法人COCO湘南は補助金7千万円の助成を受けCOCOたかくらを開設しました。その後、その補助によって2011年までに全国に16件のグループリビングが普及しています。その他にもCOCO湘南の暮らし方に賛同した人たちが補助金を使わずにグループリビングを開設し、グループリビングの暮らしは緩やかに拡がりつつあります。

 

2008年4月~2011年9月「高齢者生き活きグループリビング支援事業」

NPO法人COCO湘南は、公益財団法人JKAからJKAでできたグループリビングの支援や普及のため「高齢者生き活きグループリビング支援事業」を3年間行いました。その活動が原点となり2012年からJKAでできたグループリビング運営者が中心となったグループリビング運営協議会が生まれ、グループリビングの支援・啓蒙普及活動を行っています。

 

2016年3月 COCOありま閉鎖

満室を継続していたCOCOありまは、立地条件が悪く次第に入居者が減少したため、現在は障害者グループホームになっています。

 


NPO法人COCO湘南とCOCO湘南台の歩み

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